宗教別香典返しのマナー
宗教別香典返しのマナー

多様性が富む現代では、お寺などの檀家に入信している人ばかりではありません。したがって、香典返しはいつしたらいいのか悩む人もすくなくありません。日本には仏教の他、神道、キリスト教が根付いています。他の宗教にも香典のような文化はありますが、最大宗教のうちの一つイスラーム教は香典という概念がありません。(※イスラーム教は戒律が厳しいため、日本の感覚で接するとかなり怒られます。)この記事では、日本で香典要素がある宗教・仏式・キリスト教式・神式の3つについて解説します。

仏式

仏式では、故人がなくなってから、35日目、49日目の忌明け法要から1か月間に香典返しをおくります。香典返しは弔辞になるので、「のし」がついてないかけ紙を選びましょう。柄は無地か蓮の花が入ったものが無難です。水引は黒と白が一般的ですが、西日本などの一部地域では、黄色の水引を使用する場合もあります。水引の結びは「結び切り」という2度と繰り返さないという意味が込められたものを使用します。中には末永くお付き合いしたいという意味を持つ「あわじ結び」を使用する場合もあります。
ただ、蝶結びをのしに使うのはマナー違反になるので、注意しましょう。

キリスト教式

キリスト教には香典返しという文化はありません。そのため、香典ではなく、弔慰金(ちょういきん)としてお返しをします。キリスト教には大きく分けて「カソリック」と「プロテスタント」2つの宗派に分かれています。(※東欧やロシアでは東方正教が主流です。キリスト教は、入信している宗派により全く違うのでマナー違反にならないように注意が必要)カソリックの場合故人が亡くなってから30日目の追悼のミサの後、プロテスタントは、故人が亡くなった1か月後の「昇天記念日」の後に香典返しをおくります。のし紙は無地のかけ紙又は、黄色の結び切りを選びます。のし上には「偲び草」や「志」、のし下には「喪主の苗字」あるいは「フルネーム」を書きます

神式

神式では、香典返しではなく、通夜で頂いた「御玉串料」(おたまぐしりょう)にたいしてお返しをします。神式は故人が亡くなってから50日目をも明けとしています。香典返しは、それから1か月以内を目安におくりましょう。
のし紙は、無地のものを使用します。仏式とは異なるので、蓮の絵が入ったものはマナー違反となります。香典返しののし上は「偲び草」が一般的です。四国や中国地方では、「茶の子」が使用されることもあります。のし下は模試の名前やフルネームを書きます。

以上のように、宗教によって香典返しは微妙に異なるので、自分の家の宗教や宗派について一度しっかり調べておくといいでしょう。また香典返しの内容についてですが、現金や金券は失礼とされているので注意しましょう。
お菓子やお茶のような、後々に残らない「消えもの」や、タオルのような消耗品がいいとされています。

また頂いた香典の額によって商品の内容を変えるケースもあります。
基本的には香典の半額~1/3程度をお返しするものなので、あまり高すぎるお返しを用意する必要はありません。
金額別に選べて、失敗のない香典返し用カタログギフトが手軽なためおすすめです。