健康寿命の延伸が国の一大目標に!
健康寿命の延伸が国の一大目標に!

「健康寿命」の延伸目標

現在の高齢者は、日常生活においておおむね満足と感じる一方で、自分や配偶者の健康についての不安を抱えているという人も少なくありません。
超高齢化社会に進んでいる日本社会において、高齢者を支える若者が減り、医療費・介護費は膨れ上がる一方ですので、介護給付においても介護・医療ニーズの高い方へと重点化、効率化が求められえいます。

このような背景により、政府も「日本再興戦略2016」において、高齢者の健康について、心身共に自立しながら健康的に生活しようという趣旨のもと、「健康寿命の延伸」の目標を打ち出しています。
つまり、高齢者本人の生活の質を上げることで家族にかかる負担を軽減し、国の医療費や介護費の増加を少しでも減らそうという目標になります。

個人の健康への意識改革

日本人の平均寿命は毎年のように過去最高を更新していますが、「健康寿命」の観点から見ると、健康ではない期間が伸びている傾向にあります。
寿命が伸びても健康でなければ医療・介護費が増加することに変わりがありません。
根本的な解決策として、個人の健康への意識改革が必要となります。

その意識改革によって、健康寿命延伸の分野の需要が増えて産業が発展すれば、その商品やサービスの効能によって、医療・介護サービス利用者が減り、余裕ができた財源を政府がさらにその産業に注力するというようなプラス循環を構築することが可能となります。
その為には、利用者を増やす為の意識改革をはじめ、商品やサービスの質を高める効果検証を行ったり、事業の収益を上げる為にどうマネタイズを行うかがポイントになります。

健康寿命延伸については、社会的効果を最大限得る為に、健康意識の高い一部の人だけでなく、健康に関心が薄い一般人の個人行動をいかに引き出すかを考える必要があり、ポイントの付与や利用者の関心を引くプログラムの開発を行う等、多くの人の意識改革を行う工夫が求められています。
カラオケを使った介護予防のサービスを例にすれば、本人に負担を感じさせることなく、楽しみながら健康寿命を伸ばすことにつながります。

これまでの生活を続ける為のサポート体制

両親や家族の介護・看護の為に離職する、いわゆる「介護離職」が社会問題となっていますが、要介護の人、その家族を支えるサポート体制も重要です。
介護保険の利用も、できないことを支援してもらうという考え方から、これまでの生活を続ける為に足りない分のサポートを受けようという考え方にシフトしていくと考えられます。
以前のように、自立したハリのある生活を取り戻す為、外部サービスを上手に活用するには、公的・民間のサービスをどう提案できるかが重要となります。